内容紹介
なぜ人は、“対話”だけで回復するのか。
依頼があったら「24時間以内」に精神科の「専門家チーム」が出向く。
そこで患者・家族・関係者をまじえて、状態が改善するまで、ただ「対話」をする――。
フィンランドの一地方で行われているシンプルきわまりないこの手法に、世界の注目が集まっています。
この手法に、かねて「人薬(ひとぐすり)」の効用を説いていた斎藤環氏が魅入られました。
《結論から言いましょう。いまや私は、すっかりオープンダイアローグに魅了されてしまっています。
ここには確実に、精神医療の新しい可能性があります。》(本書12頁)
《経験を積んだ専門家ほど、その手法と思想を聞いて「これは効かないほうがおかしい」
と感じてしまうのは無理もありません。私自身が文献を読んだだけで、
これほど入れあげてしまったのもおわかりいただけるでしょう。
それほどこの「開かれた対話」には確たる手応えがあったのです。》(本書14頁)
オープンダイアローグの第一人者セイックラ氏の論文と、斎藤環氏の熱情溢れる懇切丁寧な解説が融合。
生き生きとした事例、具体的なノウハウ、噛み砕いた理論紹介で、話題のオープンダイアローグの全貌がわかる一冊です