生粋の「サイボーグ009」(石ノ森章太郎)ファン、または元ネタを知らない若い世代のアニメファンなんかにも評判が良くなかったみたいだが、相変わらず押井守リスペクトの神山健治の脚本、演出、自分は嫌いじゃない。ジョーが長い間、高校生をくり返していたという設定は「うる星やつら」という作品そのもののオマージュ?003が、草薙素子そっくりじゃねーかとかいろいろとツッコミながら観ると楽しめる。「東のエデン」の劇場版では、映画的なカタルシスがまったく味わえず、正直、がっくりさせられたが、今回は映画と呼べる代物にはなっていた。3DCGのセルアニメっぽさという点では、類似作品の群を抜くクオリティの高さ。デジタル技術を駆使したアクションの数々には素直に驚く。ただ、キャラクター個々の重みは、まだまだセルアニメには及んでいないと感じてしまうのは、自分だけか?最近、アニメ映画のBDで増えている、リニアPCM収録。本作の5.1ch音声も迫力があって素晴らしい。