今、大きな問題になっている北朝鮮の核ミサイル開発をテーマにした本書に興味を持ち、購入しました。
あらすじは、北朝鮮が、日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料注入を開始した。支持率低迷と経済問題で打つ手なしの自由民権党の浅尾総理は、国家的な有事を前に京都に隠されていた「本物の内閣」に政権を譲ることを決意した。指名された影の内閣は、京都の公家出身の首相を筆頭に、温室育ちの世襲議員たちでは太刀打ちできない国家の危機を予測し、密かに準備されていた強面の「ナショナルチーム」だった。果たして、その実力は。。。
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コメディータッチで、京都弁まるだしの首相をはじめ、登場する大臣たちの名前からして、その性格が何となくわかり、発する言葉の軽妙さに加え、的を得た鋭い読み・指摘もあり、『ありえへん』筋立てですが、『こんな内閣があったら強いだろうな』と思いながら、読み終わりました。
顔ぶれをご紹介すると、
内閣総理大臣:二条友麿、内閣官房長官:松平杜方、総務大臣:高杉松五郎、法務大臣:島崎桜村、外務大臣:坂本万次郎、財務大臣:浪花秀吉、文部科学大臣:新門辰郎、厚生労働大臣:具志堅洋子、農林水産大臣:米内成美、経済産業大臣:近江明人、国土交通大臣:紀伊国屋百恵、環境大臣:松前熊蔵、防衛大臣:山本軍治、国家公安委員長:西郷利明、内閣官房内閣情報調査室:服部万蔵
最後に、立川談四桜氏の解説付き、笑えますね。
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■本書の基本情報
・筆者: 室積 光[ムロズミ ヒカル]
・略歴:1955年、山口県生まれ。映画・テレビの俳優を経て作家に。2001年、『都立水商!』でデビュー。
・発行:小学館
・発売:2016年5月(第10刷)
・ページ数:333p
■これまでに購読した室積光の著書
なし