賃貸の管理もしている不動産会社に勤務しているものです。 家賃滞納開始時から強制執行までの法的な手続きを中心に、流れに沿ってストレートに解説されていてわかりやすいと思います。 ただし、自分はそれほど難しくない法律書を読んだり、弁護士と打合せ等をしているのでそれなりの知識はあった上の評価。 コンパクトな分、法律用語もそのまま使ってさらっと書かれている部分も多いので、普段法律になじみのない方には難しいのではないかなと思います。表題等に「自分でできる～」、「自主管理型一般家主の賃貸経営バイブル」と書かれていますが、たぶん普通の大家さんが読んでも読みこなせないように思います。宅建をもったりして民法もそこそこ知っている賃貸管理会社の担当者向けレベルというのが正しいところだと思いますが、そんなネーミングじゃ売れないですもんね。あえてネーミングするとすれば、「弁護士がやっている家賃滞納対策手続きの意味がわかる本」というところでしょうか。 参考書式も最後に２つだけ載っている程度。法律の素人が自分で手続きするにはもっと手とり足とり優しい説明が必要かと。手続きは弁護士に依頼してね（編著の法律事務所のアピールもそこそこ記載されていたりして）ってことかと思っちゃいます。 あとは、滞納発生時からの対策になっているので、契約書の条項案とか予防的なことも書いてあったらいいなと思いました。