ピンチョンの作品のうち長さも適当で読みやすかったと思います。メイスン＆ディクスンなどに比べれば本当に小説としてすんなり読めました。ただ題名は当初のとおりインヒアレント・ヴァイスのほうがよかったような気がします。一昨年から全小説を読み出しましたが、面白い作家だと思います。今は逆光を読みながら、来年の重力の虹の刊行を楽しみにしています。この本は違いますが翻訳者の佐藤良明さんの書かれるエッセイもなんとなく好きです。妙に納得することがありしっくりします。