すらすら読めるが、繰り返し読み返すことで、より多くの共感を得られる本であると思われる。理由として、著者の英国での研究と体験がもとになっている部分が多く、もう少し説明がないと、一般の人が入りにくい部分があったからである。読んでいて一緒に結論まで行きつけない部分もあった。著者が53あげている物の考え方で心に残るものは、せいぜい3つであった。ただし著者が言うように最近、結論を急ぐ傾向があり、そんな生き方に慣らされてしまっているのではないかと感じた。日本になかった文献から、第2次大戦戦中に他国がどのように日本を見ていたのかなど、日本人として興味深い研究を著者がされていたので、他の50の視点についても繰り返し読んで考察を深めると良いのではないか。