SFの入門としてもオススメです。 ハードSFに見られるような世界観に対する裏付けがしっかりとされつつも、一部のハードSFのように難解な用語の羅列という訳では無く、架空の固有名詞についても作中で語られている内容で十分に世界観が掴めることと思います。 また、作者の前作である「虐殺器官」を読まれた方の中には、登場人物の魅力に欠けると感じられた方も多いと思います。 今作ではその点が改善され登場人物の行動理由も分かりやすくなっており、それによって物語としての面白さも増しています。 強いて欠点を挙げるとすれば、物語の導入部がやや弱いぐらいでしょうか。 しかしながら、作品のあらすじにある「世界を襲う大混乱」の発端となる出来事以降は物語に引き込まれていくことでしょう。

大好きなフィリップKディック賞の審査員特別賞を受賞されたということで、早速読んでみました。日本人の方のSFを読むのは久しぶりです。 私は、前半部分の方が好きでした。時代が高校時代と現在の主人公の背景をいったりきたりする文に引き込まれ、青春時代の危うい思い、関係、友人の影響…が鮮明に浮き彫りになって面白いと感じました。 後半明かされる友人の悲惨な過去は、その心情の変化の掘り下げがまだまだ浅く、唐突感があり、表現も軽く扱っているようで疑問、不快感を持ってしまいました。主人公たちを果たして女性にする必要があったのか？（男性には受けるかもしれませんね） SFの設定としては、純粋に面白かったと思います。 また、登場人物の名前がアニメっぽいなあ…と感じました。 まだお若い方で、日本のSF作家として世界で活躍できただろうと思うと、残念です。

完全医療を手にした人類に迫られる、究極の選択。 人類に不要な物を取り除いていくと、必要な物まで取り除かなければならないのか。 「虐殺器官」と同じく哲学的。プラス、論理的。 こちらの方が、グロテスクな描写は少ないけれど残虐性は高いように思う。 何の前触れもなく、ぎょっとする場面が出てくるのでご注意を。 ラスト、文中のタグの「仕掛け」に驚かされますよー。

虐殺器官読んで衝撃を受け、いてもたまらず購入しましたが、思った以上のショック。 早世が惜しまれる。

伊藤計劃の長編デビュー作「虐殺器官」は、独創的なアイディアがバンバン詰まった素晴らしい近未来SFだったけど、その続編である「ハーモニー」は、更に独創的な物語だッ！

最初から最後まで透明感に包まれた小説でした。読み終わったあとの空虚感に伴い、自然と涙が出てきました。

子どもに頼まれて購入しました。とてもおもしろかったようで、２日で読み終わってしまった！！ようです。

時間がなくてまだ読んでいませんが、作者の本は好きなので楽しみです。

PCのコマンドで囲まれた文が随所にあるので、ちょっととっかかりにくいですが、それが物語の重要な一部でもあるので我満して読み進めると、とても惹き込まれます。

面白いです。 著者が亡くなられたのが残念でなりません。

つくづく、惜しい作家を亡くしたと実感しています。改めて合掌。

おもしろかったです。 星10個ぐらいつけたいです。

神林氏の新刊「いま集合的無意識を、」で本作が主要なテーマとして取り上げられていたことから興味を持ち購入しました。 未読なので評価は仮です。

同じ作者の虐殺器官が面白かったので、購入しました。