これは、バレエを習っている方(特に女性)がレッスンの予習復習のために使うのに適した本だと思います。舞台を観賞する際にダンサーの動き(技術)をより深く理解したいという目的ならば、他の「理論的」な解説書のほうが向いています。
本書の優れた点はまず携帯性。そして、個々の技術やステップをイラストではなくコマ写真で解説していること。類似する内容のある他のの本ではイラストが多用されているため、却って分かりにくくなっていたり解剖学的に不自然だったりしますが、本書は写真なので「どこの関節がどう動いているんだろう」と混乱することは少ないです。模範演技をしている女性は、十分に美しい体型をされていますが、最近のロシアやパリのスーパースターのような極細体型ではないので、なおのこと日本でレッスンをされている方にはお手本になると思います。
商品写真には写っていませんが、結構ハデな紙のカバーがかかっていて、それはいかにも「私はバレリーナなのよ!」と周囲を威嚇するような感じなのですが(電車の中などで読む場合)、カバーを取ると淡いピンクのビニールの上品な表紙です。