ガンダムファンなら誰でも気になる「過去編」ですが、安彦氏の描くシャアは徹頭徹尾、鬼子そのものです。若き日のランバ・ラルは別人としか思えないお笑いキャラ(ハモンのヒモ?)、セイラはむしろ本編より勇敢(軍人っぽい?)です。また個人的には没後、意図的に英雄化されたダイクンの実像(1人の革命家)との相対、対比としてデギンを美化しすぎてると思います(本当の死因が暗殺ではなかったとしても)。
はっきり言って、1stガンダムを知らない人がこれを読んでからTV版や劇場版を初めて見たらもの凄く違和感があって逆に混乱すると思います。
補足や背景、『裏話』などではなく、あくまで本流から外れた一説として捉えるべき「安彦作品」でしょう。
(これを監督に読ませて感想を聞いてみたい)
商品(本)としては高額なだけあって、それまで同様、相変わらずのハイクオリティです。