この本に収録されている作品は「ショートショート」と呼ばれる通常の短編よりも更に短い話ばかりで、難しい話もないので気楽にスイスイと読んでいくことが出来ます。また、読書を中断するときにも区切りの良いところ(作品と作品の間)で止めやすく、本をじっくり読む方だけではなく短い暇を埋めたい方へもお奨めです。ただ、作品の最後を読んでから改めて作品のタイトルを見直したい私には、いちいち作品の冒頭へ戻って確認する手間が面倒でした。新潮文庫の場合はページ上部に作品のタイトルが載っているためその手間がなかったので、角川書店さんには是非その点を改善していただきたいです。ただ、恐らく改版がきっかけだと思うのですが、文字が過去の文庫本より大きいのは目が悪い方には嬉しいポイントかもしれません。