主な舞台は、清朝末期の北京の宦官、科挙制度、辮髪の習慣が残る北京・紫禁城、欧米列強、日本の侵略で租界地域が広がる天津。
主な登場人物は、西太后とその取り巻き、政治を改めるために動いた光緒帝と若き官僚達(変法派)。
主人公は貧困からの脱却を目指し、自らペニスを切り落とし、宦官となった人物と、殿試で状元となり、次期宰相候補として宰相を補佐する若き官僚。いずれもフィクションながら、同じ時代、別の時代に実在した人物をモデルとしていると考えられ、内容は実にリアル。
心で互いを尊重しつつも、激しく動く時代の流れから守旧派と変法派に分かれ、自らの本分を果たしつつも、理想とのギャップに悩みながら活動する二人の心の動き、クライマックスのクーデターと亡命と続くストーリー展開に、多くの読者が引き込まれることになる。