惜しい。もったいない。
作り方によってはもっと売れるのに。
そう思わずにはいられない本だ。
この本を手にする人はどういう人かといえば、「鉄腕DASH」を見ている人だ。
明雄さんってどんな人だろう、DASH村ってどうなっているのだろう、という興味で手に取るのだ。
本の構成は「初めての田舎暮らし」「畑の知恵」の次に「明雄さんとDASH村の出会い」「明雄さんの人生」となっている。
DASH村との関わりを冒頭に持ってきて、番組人気を利用すればいいのに。読む方としても、DASH村のことや、明雄さん自身のことをもっと知りたかった。
内容は、ほかに「色の知恵」「暮らしの知恵」で、田舎暮らしのマニュアル、昔の生活の紹介になってしまっている。これでは、明雄さんの知識の紹介でしかないし、田舎暮らし入門になってしまっている。
また、「DASH村からワシが伝えたかったこと」という副題も、明雄さんが積極的に語ったかのような印象を受ける。そういう人ではないだろう。
「DASH村の明雄さん」にすればよかったのに。明雄さんの一代記に徹すれば、それはそれでいい本になったはず。
と、不満はいろいろあるのだが、いろいろ興味深く、また、私が子どもの頃のことを思い出しながら読んだ。
太田空真という人は、名前からすると