思い込みの強すぎる人、酒癖のわるい人、痛みを背負うことなくおいしい思いだけをしたがる人……。
主人公たちはある意味、特別ではない人たちなのでしょう。
だから、自分の身につまされたり、「勝手な奴だな」と思っていた友人に半ば強引に相談を受けさされた後の不快さを思い出したりしてしまう。
決して読後感が良いとは言えない短編ばかりです。
読んだ後、つい自分のことを振り返って、背筋が冷たくなってしまいそうな話や、「よくもまぁそこまで自分勝手な理屈で生きていられるなぁ」と不愉快になるものもありました。
実は、酒癖の話が、一番胸に応えた私です……(^^ゞ