戦中の第一生命社長を経て、終戦直後の労働争議に明け暮れた東芝の社長を経て、経団連会長として日本の復興と経済成長を牽引し、大阪万博を大成功に導いた石坂泰三を描いた小説です。
そこには、喰えないオヤジでありながら抜群の見識、責任感、決意、決断力、行動力を持ってリーダーシップを発揮し続けた人物像が丹念に、しかし、淡々と描かれています。
近年、経済的にも内政的にも外交的にも非常に厳しい状況が続いてきた中で、更に襲ってきた、2011年3月11日の試練。
石坂泰三ならどの様に行動しただろうと思わずにはいられません。