光沢処理してある革なので好みは分かれる。白い斑点状の色むらが結構目だったりするので当たりはずれは大きいようだ。日本製の鞄より雑な印象はある。 革鞄にしては非常に軽いのが特徴だが、裏を返せば革が薄いということ。フォルムがすっきりしているが、重厚感は実はそれほどではない。見方によってはぺらい革とも言える。ナイロン鞄よりは満足感もあるが、革鞄としての高級感はやや劣る。光沢が逆に安っぽく見えてしまいかねない。 内部の底板の作りは結構雑で、茶色い革の地色の部分が見えてしまっている。この点では日本製の鞄の方がずっと優れている。取っ手の付け根もねじ切れそうな印象があるので、物を入れるとちょっとおっかない。 横幅が４４ｃｍとしているようだが、両端が内側に大きく入り込むため、内寸と外寸の差は非常に大きいので注意が必要。外寸はＢ４対応といえるが、実際の内寸では結構厳しいので収納に期待してはいけない。 また、小物の収納力は非常に低いというか零に近い。マチも非常に狭い。小物を入れるためにインナーバッグを使用するものなら、Ｂ５サイズの本がせいぜい一冊入ればいい方。それでもパンパンになって形が不恰好になってしまった。こうしたバッグには物をできるだけ入れないのがいいのだろうが、形にこだわり過ぎて使い勝手は良くない。 軽量ブライドルレザーであること、有名ブランドの割には安い価格という特徴がある。 一方で、薄いためかキズが非常につきやすく、その傷が目立ちやすいこと、細部の作りが雑であること、収納力が低すぎることといった欠点がある。 また、エイジングが進む前に取っ手その他が壊れそうな気がしたので譲ってしまった。 バッグに何を求めるかによって良くも悪くも評価は変わるので、スタイリッシュな革鞄が欲しい人は買ってみてもいいと思う。収納量や重厚感、あくまで印象だけの段階だが耐久性を考えると、私にはベストではなかった。